2017-07-11

NEOTAO〔1〕「はじまりはぼんやり」

NEO
原口 舞 / はらぐち まい/しんちゃん / 舞ちゃん

大阪出身。個人ではドローイングなどを描いている。
http://maikitsune.tumblr.com


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TAO
織田 桃子 / おだ ももこ /ももちゃん

ひいお祖父さんは貝殻で絵を描く人、
祖父も絵を描くのが好きでした
私は勉強や運動はトンとできない子でしたが、 " 図工 "が大好きでした
(好きなだけで特別上手ではなかった)
子供の頃にNHKで流れていた、
大貫妙子さんの歌「メトロポリタン美術館」と不思議な映像、
あれから妙なスイッチを入れられた気がしています

2008年〜jewelryを製作してます
TAO XIANG UOO
taoxianguoo.com

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NEOTAO(以下ネオタオと表記)がミミヤマミシンで初めて展示をしてくださったのは2012年10月の「hahaー母がくれたデザインソース 昼下がりのTeaRoom」というタイトルの展覧会でした。その前からcaloの石川さん(*1)やponcotanの堤さん(*2)からネオタオの噂は聞いていて、おもしろいんだろうなぁと思っていました。その後ミミヤマでの展示をキッカケに ネオタオの2人とも一緒に遊んだりなにかと関わったりしてきましたが、ここで一度じっくりとネオタオ観察をしてみたくなりイソタビューをお願いしました。

text_Tomoko Soda


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〔 1 〕 はじまりはぼんやり

──私の中でネオタオは流行とかブームではなくて、それらも含んだ"文明"のような感じなのかなと思っていて、メソポタミア文明でもいいですが今の自分には直接の影響は感じられないけど、それは確実に存在してて、関わる関わらないは関係なくあるというか…メソポタミア文明はチグリス川とユーフラテス川流域発生した世界最古の文明ですが、ネオタオはどうやって発生したんでしょうか?

N(舞ちゃん・しんちゃん):   特にかがけてるものとかコンセプトとかはないよね…だから展示が決まったら何をするか考えるとか、石川さんは提案もしてくださってタイに関する展覧会になったんですけど。だからその場その場で決めていく感じです。メソポタミア文明も何してたか知らんけど、そこにあるもんとかを採ったりして食べてたんじゃないですか?

T(桃ちゃん):   いつも展示させてもらう時にネオタオの紹介文とかどうしたらいいですか?って聞かれるんですが私達もわからなくて…こういうのやっていきたい!とかがいい意味でなくて。

──2人ともそれぞれ1人の活動もされてますが、それとネオタオの違いとかはありますか?

T:   息抜きっていうか。自分でやっているTAO XIANG UOO(タオシャンウー *3)は結構アタマつかうんです。でもネオタオでは絵描いたり本作ったりもするし人ももう1人加わるので。よく誰かとやってて方向性とか意見の食い違いとかでやめちゃったりするグループとかもあると思うんですけど、そこはホンマにお互い好きなことやって(展示のとき)当日持ってきて「よっしゃ、やろかー」みたいな。

──使うアタマが違う感じですか?

T:   私はそうですね。タオシャンウー(以下タオ…と表記)の時は何から何まで全部自分1人でやりたいというのが強すぎるんです。もともとファッションとかデザインに興味があってやっていく中で私はすごく頑固で、こうあるべきとかこれはやりたくないとかが強くある方なんですが、ネオタオでは不思議とそこがスコーンと抜けれていい適当さでできる。それはしんちゃんとだからだと思います。他の人とだと多分こうやりたいっていうのがでてくるんちゃうかな。

N:   ネオタオでやる安心感はありますね。しかもお互いに対して「それはないわ!」とかないし(笑)いいやん!いいやん!いいやん!って感じで。

──展示が決まってからは2人で作ったり途中で見せたりするんですか?

T:   しんちゃんの絵と私の写真を交換してそれに何か付け加えるとかはあるんですけど、途中で見せたりはほとんどないですね。

N:   しかも(交換するのも)郵送とかやしな(笑)

──緒にやろうとなったキッカケはあったんですか?

T/N:   …………………。

N:   最初私が展示やってて、桃ちゃんはまだ個人での活動はしてなかったんですけど、どうしても手作り本作って渡したい人がいてそれを一緒に作り始めたのが最初かな…。それで(caloの)石川さんが展示したらってゆってくれはったんやったかな。



-------ここで私の携帯に電話。イソタビューさせてもらっているにも関わらず電話で話す私。ごめんなさい!その間も2人は最初のキッカケについて思い出し中。-------



T:   しんちゃんがカロで個展してた時(*掛舞のらくがき展/2008年@calo)、ネオタオってゆうのやってるんやったら展示したらってゆうてくれはったんやった?

N:   その時はまだ(ネオタオ)やってないで。で、やることになってネオタオって決めたんちゃうかった?石川さんに聞いてみよかな…

T:   なんか瀬戸内に旅行したやん。あの時ってどんなんやった?

N:   あん時はただの友達やった。

T:   あー、そか。なんかめっちゃ手紙のやりとりしてたやん。あれの延長線上って感じやったんかな。石川さんにプランができたら持ってきてっていわれたんやったっけ。どうやったっけー???



-------ここで電話終わり。ほんとすみませんでした。-------



N:   ちょっと曖昧なんですけどcaloで展示させてもらうことになってかつどうが始まった感じです。

T:   ずっと2人で写真とか絵の交換したり、この本が好きやねんとか音楽とか、そういうやりとりをしてたんです。

──それはネオタオする前ですか?

T:   そうです。

N:   caloで最初にやった時も、これからネオタオでやっていこう!とか結成したで!みたいなんもなかったよな。なんか相手の考えてる事にめっちゃ興味あるってゆうよりか、一緒に何かやるとかも思ってなかったから、面白い友達と思ってたんかな。

T:   そうなんかなぁ…(笑)



*1 caloの石川さん…calo Bookshop & Cafe:大阪・肥後橋にあるビジュアル書専門店。カフェとギャラリーも併設。1人で切り盛りされている石川さんのカレーも美味しい!
<ネオタオのcaloでの展覧会>
2009年/ <home>morie
2010年/「Thaiの惑星 イープンちゃん」
2013年/「come back!! イープンちゃん」「パヤタイ」
www.calobookshop.com

*2 ponkotanの堤さん…poncotan[ぽんこたん]:雪深い新潟県南魚沼にある、小さな出版社エディション・ノルトのアネックス施設。2016年末まではギャラリーとして多様な企画を開催。オープニング展示は、NEOTAOの「あいあくお」展。壁一面に古いマッチ箱とドローイングを貼り巡らし、おみくじを引くように、そのマッチ箱に入った作品を購入することができた。おみくじというモチーフは、同店が神社の参道沿いに建つことに由来する。
また、2017年初夏からは、滞在型の手作りジン制作ラボラトリーとして始動予定。大型レーザープリンタを始め、各種製本設備が整っている。(*この文章を書いてくれたのは堤さん)
http://poncotan.org

*3 タオシャンウー:2008年よりスタートした織田桃子によるジュエリーのブランド。
taoxianguoo.com



(写真: NEO)

(「NEOTAOによるあいあくお/poncotan 2014)


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